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荒川教授の「とりあえず日本語」ブログ
第5回 おとなりさんへ


大学の日本語教育の現場を初めて見た目人は、
ほぼ一様に、学習者が上手に日本語を話していることに驚く。

その学習者たちのほとんどが「早期日本語教育」をやったわけでもなく、
高校や大学から始めたことを聞くと、もっと驚く。

 

この驚きは、日本の英語教育に対する疑い、つまり

―中学から高校まで6年間、大学まで入れれば10年も英語を勉強しているのに、
日本人はなぜ英語が上手に話せないのだろう。
2,3年前に日本語を始めたこの外国人たちはこんなに上手に日本語を話しているのに…。

を導く。

 

実は日本の英語教育は、生徒たちに話したり聞いたりするための
英語能力の向上を目標にしているわけではない。
文部科学省では

コミュニケーション能力の素地を養うこと

を目標にしているけど、だからといってたとえば高校終了までに
TOEIC600点を要件とする、といったレベルは一切示していない。
隣の分野なので好き勝手なことを書くとあせあせ(飛び散る汗)
日本人の英語力が上がらないのは、別に文部科学省のせいではない。
どんな外国語でも、週に数回、
細切れに授業いすを行っているだけでは何年たっても初級の域は出ない。
どんな教え方をするべきかは、その先の議論だ。
逆に言えば、明確な目標やニーズを踏まえて毎日行えば、
日本人の英語力だって、目に見えて上達する。
たとえば僕の試案は、下のようなもの。ひらめき
①小学校6年で卒業したら、中1のスタートは9月あるいは10月開始の、
いわゆる国際基準にしてしまい、これを大学まで延長する。
つまり、大学4年の卒業は、3月ではなくて、5月か6月になる。

②小6の3月で卒業したら、4月から7月まで、長い休みにする。

③この休みの間、希望者には(みんな希望すると思うけど)
平日の午前中4時間、週にして20時間、4ヶ月で320時間、
運用中心の英語だけをする。
午後はプールとお昼寝眠い(睡眠)と、小・中の橋渡しの漢字と計算ドリルでよい。

これで間違いなく、生徒たちのかなり多くが英語の口頭運用力を身につけるだろう。

初歩の外国語学習は、集中して取り組むしかない。
この期間は義務教育の枠外ということで、学校の教員が教える必要もない。
こんな自明のことができないのは、体育や社会や美術や他教科も同じように大切、
と考えて、細切れの時間割の中に英語も入れてしまうからだ。

これは過激な試案ひらめきだ。

「過激」というのは、それを施行したために五百万人が恨みちっ(怒った顔)
一千万人が喜ぶわーい(嬉しい顔)ことを言う。

でも、これぐらいのことをしなければ、
あと百年経っても日本人の英語力はそこまでだろう。

 

荒川先生プロフィール